免疫学の第一人者「宮坂昌之」先生に聞く
宮坂昌之先生は知る人ぞ知る大阪大学免疫学フロンティア研究センター招聘教授で全剣連のアンチ・ドーピング委員長です。朝日新聞「be report7月18日」掲載された”新型コロナ、自然免疫で撃退も”を借用し、私なりに理解した点をコロナ対策時の過ごし方について紹介したい。なお、実技者の理解ですので正しい情報は朝日新聞の記事をお読みください。
曰く、人体の免疫機構は「自然免疫」と「獲得免疫」の二段構えとの事。自然免疫は生まれた時から備わっていて、まず皮膚や粘膜の物理的、化学的バリァーが病原体の侵入を防ぎます。そこが突破されても、白血球の一種である食細胞が病原体を食べてくれます。ここまでが自然免疫です。
その上で自然免疫によって排除できなければ獲得免疫で対症するとの事。獲得免疫の発動は数日かかります。最初に刺激されるのはヘルパーTリンパ球で、獲得免疫の司令塔です。これがBリンパ球に指令すると、Bリンパ球は抗体を作ってウイルスを殺し、ヘルパーTリンパ球がキラーTリンパ球に指示すればキラーTリンパ球はウイルスに感染した細胞を殺します。云々 。
いずれにしても傘寿夢剣士が出来ることは、免疫学の第一人者が薦めるところについて日々実行することである。まず❶ストレスの少ない生活をすること。リンパ球は血液のながれに乗って全身をパトロールしているので、有酸素運動をしたり、毎晩お風呂に入ったりして体温を上げたりして、血流をよくする事。❷免疫は体内時計がつかさどり、昼は免疫が強くなり、夜は弱くなります。体内時計を毎晩きちんとリセットする。朝日を浴び、軽い体操や散歩をして、体内時計が狂わないようにするのは大きな意味があるとの事。
因みに免疫力は50代を過ぎると半分に激減すると言われているとの事。新型コロナの重症者の95%が60歳以上と言うのはうなずける数字とのこと。高齢者は免疫の経験値は高いが、それぞれの免疫が弱体化する。いわば免疫も老兵化し、数も減ります。元にはもどりませんとの事。よって、三密をしっかりと守り宮坂理論を実行していくことが傘寿剣士にとっては大切なのですが、何時まで続くやら。
-人事を尽くして天命を待つ-のだ。 以上