ミュウヘンでの「剣道形」指導感想             2018.12.2

 

講師 オランダ武道家 剣道・杖道・居合各七段教士 

ルイビタリス(LOUIS VITALIS)

 

37年前弱冠18歳のルイビタリス剣士が、名園兼六園続きの金沢大学恵土研究室に私費留学生として約一年間剣道修行に来た(写真)

費用はアルバイトで貯めた100万円。午後には下宿から研究室に現れ、剣道の科学的資料などから剣道理論を学び、四時頃には狭い金沢城内の小体育館で剣道・杖道の稽古を無我夢中で積み重ねた。帰国後、日本の伝統的身体文化としての武道の普及・発展に努めた。

現在では世界剣道選手権大会決勝戦副審判員としてほぼ毎回(韓国での大会は除く)審判を依頼されているヨーロッパ剣道界屈指の剣士である。

 

 

前略

 恵土先生、長い事ご無沙汰です。私とヨランダは元気で生活しています。ドイツ、ミュウヘンに住んでいる杖道の弟子から「剣道形を教えてください」と依頼されました。

対象者は相手とのやり取り経験のない居合道家、すり上げ技のような細かい技を知らない杖道家、そして審査準備をしている剣道家計33名合同で、全日本剣道連盟制定剣道形並びに佐藤先生直伝の形を二日間にわたりミュウヘンで指導しました。講習会に当たり、先生の「KENSHIEDO」のHPをじっくりと見て、昔教わった事を思い出すことが出来ました。そして、金沢大学に留学中、先生と形の稽古をやる時、二本目の時、先生が突然半面を打ってきました。それに対して私はすり上げ面で対応しました事、今でも覚えています。

今回の講習会では、同じことをやってみました。相手は剣道六段、形が非常に上手い剣士でしたが、私の半面が見事に成功しました。相手の横面1センチ前で止めました。やはり昔先生から良く教わったですね。剣道も杖道も先生から習って、今でも楽しい講習会の指導ができること、すべて先生のお蔭です。深く感謝しています。

近況おしらせまで。               注)前略以下日本語による便りでした。

 

因みに、彼はオランダ国立ライデン大学日本語学科出身です。

草々